複合機とは、コピー機能の他に様々な機能が搭載されたコピー機です。近年、複合機の追加機能に、クラウド機能が追加されるようになってきました。クラウドは、近年ビジネスでも多く利用されるようになりましたが、PCやスマートフォンなどのインターネット機器のサービスと漠然と認識されている方が多いのではないでしょうか。複合機とクラウド機能が結びつくイメージがわかない方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで、今回は複合機にクラウド機能はどのように活用されているかを解説していきたいと思います。

目次

1、クラウドとは?

クラウド機能とは?

そもそもクラウドって一体どのようなものなのでしょうか?
クラウドとはインターネットを通して、様々なサービスが利用可能になる考え方のことを指します。通常、PCの機能を使うにはPC本体やサーバーの機能を使用しますが、クラウドはインターネット上のどこかにある機能を利用できる、というものです。
このクラウドの考え方を利用したサービスが近年発達してきました。
有名なものにインターネットを通してデータやファイルなどを保存できるサービスである
クラウドストレージがあります。
また、gmailやicloudなどのウェブメールやyoutubeやgyaoなどの動画ストリーミングサイトなどもクラウドサービスの一種です。
複合機ではクラウドはどのように活用されているのでしょうか?

2、複合機のクラウド機能

複合機にもクラウド機能が活用されています。
複合機(コピー機)で利便性が高く、よく用いられるのは、ストレージ機能です。

複合機でスキャンしたデータや受信したファックスをクラウドストレージにアップロード保存することができます。
クラウドストレージにデータを保存する利点は

  • データ流出のリスクを減らすことができる(複合機本体からのデータ流出の可能性を減らせる)
  • ローカルストレージの容量の節約になる
  • ローカルストレージの破損に強い
  • パソコンからの操作だけでコピーからアップロードまで可能
  • USBメモリや接続ケーブルが必要ない
  • 外出先でもスマートフォンなどを用いてデータにアクセスできる

などがあります。

また、アップロード先のデータからの印刷も可能です。

3、複合機のクラウド機能の実用例

  • 別の場所から資料をアップロードし、会社の複合機で印刷
  • クラウド機能を使えば、場所にとらわれることなく、資料を作成することができます。
    例えばカフェなどで軽食をしながら資料を作成し、クラウド上にアップすることで、会社に出向かなくても資料を提出できます。
    自宅での作業も可能になるため、テレワークをはじめとした働き方改革の実現にもつながります。

  • 外出先での資料確認
  • クラウド機能を使えば、社内で作成した資料をクラウド上にアップロードすることで、社外でも内容を確認することができます。
    他の企業にプレゼンを行う場合に、移動時間を使って資料が間違っていないか確認することが可能です。
    クラウド上で間違いなどを指摘すれば、社内の方が訂正した資料をアップロードし直すことも可能になります。
    ただし、外で資料の内容を確認できるということは、情報漏洩の危険性もあります。アクセス権限の設定や、パスワードの設定を行うなどデータの取り扱いに注意しましょう。

  • 資料管理の簡略化
  • 社内で資料の管理を行う際に、今までは印刷された資料、もしくはパソコン内のデータであったため、資料の管理や整理に手間がかかっていました。

    紙の資料は保管場所が必要なこと、必要な際に資料を探す手間が生じることなどが、とても非効率です。パソコン内にデータを保存する際には、従来はUSBメモリなどの記憶媒体を使用する必要がありました。
    クラウドを活用することで、簡単な操作でデータを保存・管理することができ、インターネットに接続さえできればいつでも好きなところからデータを閲覧・使用することができるようになりました。

  • セキュリティの強化
  • 複合機内のハードディスク内にデータを保存してある場合、仮にハッキングの被害を受けた時は情報が漏洩する可能性があります。
    クラウド上に保存しておくことで、社内の情報が外部に漏れるのを防ぐことが可能です。
    クラウドストレージを提供する側がデータを流出させてしまうことも稀にあるので、ネット機器に接続していないハードディスクにデータをバックアップしておくこともおすすめします。
    また、ハードディスクの破損にも強いです。

4、おすすめの複合機向けクラウドサービス

クラウド機能とは?

ここでは、複合機(コピー機)におすすめのクラウドサービスを紹介します。

① box

boxは企業向けクラウドストレージ業界で高いシェア率を誇ります。
京セラの複合機と連携し、複合機から直接boxへログインできるようになっています。
OCR読み取りと呼ばれる特殊な手法を用いています。
これはPDFファイルに書き込まれている文字情報も、検索対象になるというものです。例えば、新規顧客リストについての資料を探す際に、資料に「新規顧客リスト」という文言が入っていれば検索をかけるとヒットするのです。
ファイル名を忘れてしまっても、心配ありません。
また、複数人のログインにも対応しており、ファイルの共有が簡単になります。

② Google Drive

Google DriveはGoogle社が運営するクラウドストレージサービスです。
このクラウドストレージの特徴は共有相手のストレージ容量を消費しない点です。
容量を消費するのは、ファイル製作者のみであり、他の共有者は消費しません。
この機能は他のストレージサービスにはありません。
また、Googleドキュメントとの連携が取りやすいのも大きなメリットです。
共有範囲を自由に選べるので、取引先や協力会社など外部のスタッフとデータを連携する際にも便利ですね。

5、まとめ

クラウド機能は複合機(コピー機)に必須と言えるくらい重要な機能になりつつあります。
ファイルの共有、閲覧・管理のしやすさ、どこでも確認可能など、今では社内の業務に欠かせません。
また、クラウドはインターネットを利用するため、セキュリティにも目を向けなければなりません。
クラウド機能はとても便利ですが、バックアップを取っておくなど、提供側で何か起こった時のためにご自身でできる範囲の対策はしておく必要があるでしょう。


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